京都の壬生寺に秋の壬生狂言を観にいってきました。

壬生狂言2016秋


壬生狂言こと京都壬生大念佛狂言は、国の重要無形民俗文化財に指定されており、鉦、太鼓、笛の囃子にあわせて能面を付けた演者が演じる所謂無言劇と呼ばれる演劇。

壬生寺では毎年春の節分と秋の三連休に公開されている。
そんな壬生狂言が今年も公開されるということで、昨年に続いて今年も初日の公開を観にいってきました。

壬生狂言は無言劇です。
解説書やパンフレットがないとその意を理解することは難しい為、会場内の解説書(200円)を購入しておくことをお薦めします。

演目の詳細は控えますが、炮烙割りと呼ばれる瓦を豪快に舞台下に落とし割ったり、綱渡りをしたり、蜘蛛の糸を飛ばしたりと伝統的ながらアトラクション指向が強く言葉がなくとも十分に楽しめます。

この壬生狂言、京都ならではのローカルな題材を取り扱う演目も多く、京都の歴史を知ることでより掘り下げて楽しむことができます。

例えば「愛宕詣り」は愛宕山にある茶屋が舞台とされています。
京都人であれば、愛宕山の千日詣で実際に物語の舞台を訪れたことのある人も多いのではないでしょうか。

ど派手な衣装と蜘蛛の糸飛ばしで人気の「土蜘蛛」。
登場する源頼光の家来である渡辺綱、藤原保昌が蜘蛛を退場しに行くという物語ですが、この3人は「大江山」でもタッグを組んで今度は鬼を退治しにいきます。

「大江山」はその名の通り丹後の大江山へ酒呑童子を退治しにいくという有名なエピソード。
この演目は壬生狂言だけでなく能や歌舞伎など様々な演劇に取り入れられています。
実際に大江山を訪れた人は御存知かも知れませんが、大江山にはこの鬼退治のシーンが再現されており頼光らの像が立っています。

酒呑童子に纏わる鬼伝説は、以前記事として掘り下げてまとめていますのでこちらからどうぞ。

寺社仏閣巡り・第1回 - 秘境・鬼伝説 大江山の鬼嶽稲荷神社

陰陽師、安倍晴明がらみも出てきますので京都好きの方は掘り下げて調べてみてください。

「鵺」も有名な演目ですね。
平家物語にも書かれおり、顔が猿で尾が蛇という外国でいうところのキマイラが登場します。
鵺が現れたのはは二条城の二条公園の池と言われています。

このように、壬生狂言の演目をただ観るだけではなく様々な角度からアプローチしてみると京都にまつわる新しい発見があるかも知れません。

次回は2017年の春分の公開となります。

こちらの壬生狂言、大々的に宣伝はされておらず他府県の方には馴染みが薄い催行かもしれません。
個人的には京都のお薦めイベントですので是非どうぞ。

ちなみに、会場は簡素な長いすのみですので注意。腰痛持ちの私は残念ながら全ての演目を観ることはできず途中退場となりました。