CanonのHDビデオカメラ、iVIS HF G20を使用して古都京都を題材とした映像作品を制作しました。

キヤノンさん公式サイトより。
http://cweb.canon.jp/ivis/g20-sp/creators-movie.html
http://cweb.canon.jp/ivis/g20-sp/sp/creators-movie/mv03.html

制作期間は2月〜4月。 
以下は約2ヶ月にわたって、企画、ロケ、編集を経て公式デモ映像を制作した際の記録です。




Canonのビデオカメラを使用して映像を撮ってくれないか?
映像は公式サイト及び全国の家電量販店にて配信されます。

こんな依頼を受けたのが1月末頃。
これまでHD→4Kビデオカメラを使用して様々な映像を撮影してきましたが、その殆どがプライベートで訪れた場所の記録的なスナップ撮りです。
自分が見た光景をそのままの目線でスナップ写真の要領で撮り溜めていたので、所謂映像作品というジャンルとは対極にあたるスタイルです。

今回【動画クリエイター作品集】というコンセプトの企画らしく、いつか作品として映像を撮ってみたいという思いはあったのでチャレンジしてみることに。

後日電話にて打ち合わせ。
制作のおまかな流れはこんな感じ。

▼内容は自由。
▼制作に参加するための審査あり。
▼撮影期間は4月中旬まで。
▼戻し修正作業
▼作品提出後、公式サイトに掲載する作品の選定
▼選ばれた場合、ビデオカメラのレビュー動画の作成

依頼されたとはいえ流石大手のカメラメーカー。
制作するにあたってと、制作してからその作品を公式デモとして採用するかどうかの審査と選定があるらしい。

簡単なレジュメを添付し、まずは制作の土台に立つ為の審査を受けます。
撮る作品の内容は既に自分の中で決まっていました。地元の京都を撮ろう。

無事審査も通り、数日後にビデオカメラが送られてきました。
これまでSonyのビデオカメラしか触ったことがなかったので、Canonのビデオカメラを手にするのは初めてです。

このiVIS HF G20はハイビジョン機で実売価格6〜7万円のホームビデオカメラ。
最初の1週間はこのカメラの特性を掴む為、色々身の回りのものを撮ってみました。
なるほど、これは一眼レフカメラの映像特化機だ。

普段写真を撮るためのカメラはCanonを使っていたので、操作性はすぐに馴染むことができました。
一眼レフでも単焦点レンズを愛用している私とってこのカメラは扱いやすい。
一眼レフ同様に絞り優先、シャッタースピード優先、マニュアル撮影といった機能も使いやすそうです。

前述したように内容は古都京都を撮ろうと決めていました。
日頃から寺社巡りに、絶景巡りにとカメラ片手にクロスバイクで駆け回っているので京都は自分のフィールド。
京都らしさ、京都っぽさを出せるようなロケ候補地が既に頭の中に多数浮かんでいました。

作品の構成も最初から決めていました。
スライドショーのように短いクリップを並べよう。
兎に角たくさんのクリップを撮り溜めて、その中から良さそうなのを選んでいくやり方。
写真を撮る方はわかると思います、同じ構図で数十枚撮ってその中から一枚を選ぶ。
そうすると自分の中で満足できる一枚を撮りやすいです。

後はできるだけたくさんの写真を撮る。━今回の場合はクリップ
なんや、いつもやってることと変わりないねほとんど。

しかし、普段一個人として好き勝手に撮影しているようにはいかないと、この後思い知ることになります。

京都らしさ、を表現するのにまず頭に浮かぶのが京都を代表する寺社仏閣。
フットワークは軽いので早速車にクロスバイクを積み込んで撮影に繰り出す。

仁和寺〜金閣寺〜伏見稲荷大社。
流石京都が誇る世界遺産!
納得のいくクリップがたくさん撮れた。

日を改めて嵐山界隈と東山界隈をまわり、地元亀岡で桜の撮影も終える。
よいクリップもたくさん撮れ、指定された3分という目安の動画の長さにまとめるのが大変なくらいだ。

週末になると天気が崩れていたので撮影は3月末までかかったが、なんとか撮り終えて編集作業にとりかかる。

映像編集の方は慣れたもの。
今回トランジション効果での切り替えでなく、長めのフェード暗転での繋ぎにしました。
各クリップ10〜15秒前後、暗転5秒とあえて映像部分を短くしました。
暗転を挟むことにより1つ1つのクリップが印象に残りやすい。

バージョンアップしたVegas Pro 12で1980×1080のMP4形式でレンダリング。
ここ最近はXAVC-S 3840×2160という4Kサイズの映像を弄っていますが、HDサイズは重ねてもストレスなくエンコードできていいですね。

仮の映像が仕上がる。
クライアント先に提出。
このあと修正の戻し作業に入る。
細かなブレやフレア等の修正が入った。
フレアは効果としてあえて取り入れたんですが、やはり公式でつかうにはNGのようでした。
内容についてはほとんど問題なかったのですが、クライアントよりこんな確認が。
念の為確認しておきますが、撮影の許可は撮られましたよね?

なんだと…!?

ここで大きな落とし穴が。
そう、公式や家電量販店で使う映像ということで、私的な利用ではなく営利目的での利用という落とし穴が待っていました。
これは大変!撮影した寺社や店舗では一応口頭で撮影してもよいかの確認はしていましたが、利用目的は告げていませんでした。

慌ててネットで調べてみると、どうやら営利目的で映像を利用する場合事前に撮影許可を得ないといけないらしい。
更に撮影許可を得るには、撮影企画書を作成し提出しなければならないとのこと。

しかも京都の世界遺産に登録されている寺社は独自の規定があり、申請が通るまで1週間以上かかるらしい。
制作期間の〆切がこの時点で残り1週間。
急いで撮り直すべく撮影した全てのスポットを再度訪れなおす。

伏見稲荷大社━撮影?いつ撮るの?今日?お宅どこの会社?個人?無理無理、うちはそういうのやってないから。

仁和寺━担当が休みなので後日申請して下さい。

金閣寺━申請書を提出して下さい。1週間程で通ればご連絡致します。

これは困った…これらの映像は使えないことに。
ちなみにあだしのまゆ村さんとちりめん細工館さんには企画書を提出し、映像利用を快諾していただきました。
あだしのまゆ村さんにいたってはお茶まで出していただきました。
この場で御礼申し上げます。

さて、金閣寺仁和寺伏見稲荷の映像が使えなくなりました。
どうしても寺社境内の映像は使いたかったので地元の出雲大神宮さんへ。
宮司さんに直談判。
3度目の訪問で許可を頂き、境内を撮影させていただきました。

映像を差し替えて何とか完成。
最後はドタバタでしたが、結果的によいクリップが撮れました。

その後、提出した作品が公式映像に選出されたのでレビュー動画を作成。



提出しプロジェクト完了となりました。
今回初めて映像制作にチャレンジしてみましたが、思った以上に大変ですね。
特に撮影許可の件。これらは前もって申請しておく等準備が必要なため、ふらっと訪れて出会った光景を撮影するというスタイルには少し難しいですね。
しかし、色々勉強になり得るものも大きかったです。

今後も機会があればチャレンジしてみたいと思います。
いつかローマを撮りにいきたいと考えています。