七月に入りクワガタシーズンもいよいよ佳境を迎えてまいりました。
この時期、当ブログ訪問者の半数以上の方はクワガタ関連の検索から来られているようです。
皆さんクワガタ大好きなんですね。

先日所用で100均を巡っていたのですが、以前よりクワガタ関連の商品が豊富に揃えられているように感じます。
これはもしかして、ケースからマット、エサ、産卵木まで全て100均グッズでクワガタの飼育を完結できるのではないか。
せっかくたくさんの方がクワガタワードからブログを覗いてくれるのなら、なにか面白い企画でもやってみよう。
そう思いたち、今回【100均飼育グッズ縛り外国産クワガタブリード企画】にチャレンジする運びとなりました。

タイミングよく外国産のクワガタ4種を分けてもらえる話もあり、ちょうど面白そうな企画にチャレンジできる環境が整ったので挑戦してみます。

外国産クワガタのブリードと言えば、良いマットを敷き良いエサを与え良い環境で飼育し、良い状態で産卵させて良いエサを幼虫に与えて大きい個体を羽化させることを目的にやっておられる方が大半だと思います。
今回はあえて逆の発想で、どこにでも売っている100均の飼育セットでブリード初心者がどこまでできるのかを試してみたいと思います。
夏休みの自由研究向けな題材なので、採集した国産クワガタでも代用可。

今回ブリードにチャレンジする外国産クワガタの種類は以下4種。

外国産クワガタ


・スマトラオオヒラタクワガタ
スマトラオオヒラタ 飼育


・アルキデスオオヒラタクワガタ
アルキデス 飼育


・リノケロスフタマタクワガタ
リノケロス 飼育


・ルデキンツヤクワガタ
ルデキンツヤクワガタ 飼育


サイズは上から91mm.91mm.83mm.75mm。
国内で採集した60mmのヒラタでも大きくみえる私にとって、こちらの外産ヒラタ2種ははっきりいって化物です。

ちょうどブリードの難易度も種類もバラけているので面白そうです。

ここからは飼育セットを組むまでの様子を簡単に動画に纏めてみました。
オスの簡易飼育セットを組むまでの様子はコチラ↓




以下100均で調達したもの

・プラケース小×4
・プラケース中×4
・産卵木(クヌギ)×4
・エサ皿×4
・クヌギマット×2
・発酵マット×2
・昆虫ゼリー2種
・小バエよけシート

クワガタ飼育 100均


100均のプラケース小にクヌギのマットを敷き、エサ皿を乗せるという簡素な最低限の飼育環境です。
動画でも触れていますが、ここでの注意点はクワガタに寄生しているダニを飼育セットに持ち込まないこと。
万が一ケース内にダニを持ち込んでしまうと爆発的に増えてクワガタを衰弱させてしまいます。
柔らかめの歯ブラシで流水をかけながら洗い落としていくのですが、ダニは目視できるので根気よく全滅させます。
クワガタ ダニ


飼育セットにダニを駆除したオスを移します。
ここまでが第一段階。

クワガタ飼育 外国


次のステージはメスに産卵させるための産卵セットのセッティングになります。
産卵セットにメスを投入するには、オスとペアリングさせて産卵できる状態になってからになりますが、セットを組むにはある程度時間のかかる行程をふまなければならないので先にこちらを進めます。



産卵セットにはプラケース中と発酵マット、クヌギノの産卵木を使用します。
マットと産卵木を使用できる状態にするには、産卵木の加水と発酵マットのガス抜き及び注水作業が必要になります。

産卵木はそのままでは固いので水を張ったバケツに6〜8時間程つけます。

産卵木 加水


発酵マットは発砲スチロール等ケースにぶちまけて外気に晒して乾燥させてガス抜きをします。
一日以上はかかるので前もってやっておくと良いでしょう。
ガス抜きした発酵マットに水を加えて、その中に産卵木を埋めれば産卵セットの完成です。

そこにメスを投入して卵を産ませるのですが、それにはメスが産卵できる状態にある必要があります。
通常オスとメスをしばらく同じケースで同居させて産卵を促すのがオーソドックスな方法ですが、今回メス壊しの気性の荒いヒラタクワガタとフタマタクワガタという種族の為ハンドペアリングという方法を用います。

文字通り狭いスペースに押し込めてペアリングさせるのですが、この短期間でもスマトラオオヒラタ、アルキデスオオヒラタ、リノケロスフタマタクワガタに至ってはメスを噛んで☆にしてしまうので、ペンチと配線纏めを使ってオスの顎を閉じた状態で固定します。

少しかわいそうですが顎を固定したスマトラオオヒラタ。
スマトラオオヒラタ 顎 固定


ハンドペアリングの方法は色々ありますがここは我流で。
発砲スチロールのトレーの上に段ボールを敷いて、更に外枠を段ボールで囲って小さなリングを作ります。

スマトラオオヒラタ ハンドペアリング


スマトラオオヒラタのハンドペアリングの撮影に成功しました。
序盤ではヒラタダンスも披露しています。



リノケロスフタマタクワガタのハンドペアリング映像はコチラ↓



こちらはけっこう無理矢理(笑)

アルキデスはオスがヘタレている状態、ルキデンツヤクワガタはメスが逃げている状態なので、こちら2種については顎を縛ってしばらく同居させてみます。

・追記 2014/7/7
ハンドペアリングが成功したスマトラオオヒラタとリノケロスのメスを単独で産卵セットに移しました。

ルキデンツヤクワガタも同居させた飼育ケース内でのペアリングを確認したのでメスのみ産卵セットへ。

アルキデスはオスメス共に産卵セットへ移動させてしばらく様子をみます。

・2014/7/9
脱走事件発生。
朝起きたらスマトラのケースの蓋が…。
幸いケースと壁の隙間でじっとしているところを発見捕獲しましたが、流石クワガタ界一のパワーを誇るスマトラオオヒラタ。
100均ながらかなり強固なツメで開閉しにくいケースでしたがあっさり脱獄。
まさか小窓ではなくケース蓋ごとぶち破られるとは。
飼育中に脱走されたのは子供の頃に採集したオオクワガタ以来です。
ヤツはスライド式の蓋を開ける知能犯でしたが、スマトラはゴリ押しタイプか…。
対策として重石を乗せておきました。


・2014/7/18
またしてもスマトラ脱走未遂。
スマトラのケースを一番下に置き、重石がわりにリノケロスとルデキンの飼育ケースを重ねて置いていたのですが…なんと飼育ケース2つを蓋ごと持ち上げて落としてました。
なんたるパワー。2リットルのペットボトルに水を入れて積んで置きました。

・2014/8/7
スマトラの産卵セットに蟻が大量侵入しているのを発見。
卵と幼虫が食べられてしまう危険があるので急遽幼虫の割り出し作業を行った。
産卵木から2匹の幼虫割り出しに成功!最後のはクワガタではなさそうです。
100均グッズのみでのブリード達成。スマトラはクヌギマットでもう一度産卵セットを組んでおいた。



スマトラオオヒラタ 幼虫


・2014/8/13
残るルデキン・アルキデス・リノケロスの産卵セットも割り出しを行った。
ルデキンとアルキデスは残念ながら幼虫・卵とも見つからず。メスが☆になってしまったのでこの2種については100均ブリード失敗です。
リノケロスは産卵木から幼虫2匹を採集。

リノケロスフタマタクワガタ 幼虫




結果、100均の飼育セットからスマトラ幼虫×2、リノケロス幼虫×2の割り出しに成功!
これをもちまして一旦企画終了とさせていただきます。検証により100均グッズでも外国産のクワガタをブリードできることがわかりました。得られた幼虫は100均ベイビーとして大切に育てたいと思います。

幼虫のその後については来年あたりに報告できれば。

・2014/10/18
気温が下がってきたので幼虫のマット交換を行った。



・スマトラ
スマトラオオヒラタ 幼虫


・リノケロス
リノケロスフタマタクワガタ 幼虫

リノケロス 幼虫


スマトラ1匹は☆に。
リノケロスは成長が鈍いのが気になる。

冬の越し方について調べてみたところ、外国産クワガタの幼虫は寒さに弱く☆になってしまうようなのでヒーターを注文した。
100均の商品縛りに反してしまうが、みすみす死なせてしまうわけにはいかないので今回はイレギュラーということで。

適温プラスが届いたのでスチロールの容器で簡易温室を作成。これで冬が越せそうです。

11月3日。
ルデキンツヤクワガタのオスが☆に。
常時ダニに悩まされていたので短命かと思いましたが長生きしてくれました。
ここ数日、死期が近づいているのが目にみえて感じ取れたのでダニ掃除は行わず最後にゼリーを交換して与えてやりました。
あれだけパワフルだったのに関節に力が入らずだらんと脱力し、止まり木にとまれない状態。
体重もかなり軽くなってました。
遠い異国の地で寿命をむかえて☆になりました。
狭い容器にずっと閉じ込めてしまっていたので、せめて外の世界をと庭の桜の木の下に埋葬。

今のところ、ヒラタとリノケロスはまだまだ元気です!

2015年7月1日。
前蛹へ

スマトラオオヒラタ 前蛹


7月13日。
ついに蛹化。念願のオス。
期待通り、本土ヒラタと見間違えるほど小ぶりな個体です。

スマトラオオヒラタ 蛹化


スマトラオオヒラタ 蛹


蛹化の様子を4Kカメラでとらえた貴重な映像です。神秘的!



8月4日。
羽化



クワガタ 羽化直前


背中が割れ羽化が始まる。

クワガタ 羽化


スマトラオオヒラタ 羽化


羽を伸ばして羽化成功。

クワガタ 羽化直後


羽化3時間後。

スマトラオオヒラタ羽化


ヒラタクワガタ羽化


羽化24時間後。

無事に羽化したので、これにて100均ブリード企画終了です。
小さいですが100均のクワガタグッズのみでブリードを成功させることが出来ました。
1年がかりの企画でしたが無事に終われてホッとしています。
また何か面白い企画をしてみたいですね。


お知らせ - 2016年7月25日 -
こちらの企画が電子書籍化されました。
電子書籍『100円SHOPの商品でクワガタのブリードにチャレンジしてみよう』

詳しくはコチラの記事にて
http://funto-ki.com/archives/52090175.html

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